2025/09/17 12:00

2年ほど前にネクタイピンをオーダーしてくれた方と直接お会いすることに。
19歳の高専生。就職活動や今後の働き方を考える上で、お話を伺いたい…と。
「なぜ工房を開くことにしたのか」
「仕事に対する姿勢」
聞かれたことに答えていく中で、自分にとっての「働くこと」というものの輪郭が少しハッキリした気がする。

▲オーダーで制作したネクタイピン▲
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「ふたりでひとつ」の生き方
主夫をしながら木工作家
自分の働き方は一般的なレールからは外れているんだと思う。
「男性が一家の大黒柱としてお金を稼ぐ」みたいな働き方はしていない。
妻がいなければ成立しない。
自分ひとりの収入では生活なんてできない。妻の収入に頼っている。
ただ、逆も同じ。
妻の働き方も自分がいなければ成立していないと思う。
家のことは自分がメインで、外で働くのは妻がメイン。
自分の生活費すら稼げていないのは、自立してないんじゃないか…みたいに考えることもあった。
だけど今は、「ふたりでひとつ」という生き方でいいんじゃないか…と。
外でバリバリ働きたい妻と家に居たい自分。
1人だとできなかった働き方が相互依存することでできるようになる。
結婚するって、こういうことなのかな…と。
ちゃんと誰かの心に響いている
1人ひとりに向き合うことの大切さを改めて感じた。
この方が連絡をくれたのも「お客さん一人一人への丁寧な関わり合い方」に感銘を受けてくれたから。
たったひとつの小さなネクタイピン。
それが心に響いて思い出に残るのもになっている。
自分の行動がちゃんと誰かの心に響いていることを実感できた。
わざわざ連絡をして、会って話してみたいと思ってもらえる存在になっていたことが嬉しかった。
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お話しした2時間があっという間に感じ、「働くこと」を見つめ直す機会になった。
これからも1人ひとりに向き合っていこうと思える経験でした。
工房ベル 鈴木健太